ランニング初心者の人に、ランニングを始めた理由を尋ねると、健康維持のためという答えが、約5割だそうです。
ランニングが体にいい理由は、以前このブログでもお伝えしました。
健康維持のために始めたランニングで、ケガを引き起こしてまっては本末転倒になってしまいます。
今回はランニング初心者の人が起こしやすいケガの一つである、鵞足炎について、お伝えします。
そもそも”鵞足炎”とは、どんなケガなのでしょう
鵞足炎は膝の内側が痛くなるケガで、屈伸など膝の曲げ伸ばしなどで痛みを感じます。
具体的には膝の5cmほど下の内側の場所で、以下の3つの筋肉の末端がまとまって、脛骨(すねの骨)にくっついている場所です。
縫工筋 | 太ももの前面内側にあり、骨盤の外側から膝の内側まで、大腿四頭筋を横断するように走る帯状の筋肉 |
薄筋 | 大腿骨内側の筋肉で、股関節の内転・屈伸・屈曲や膝関節の屈曲・内旋を行う |
半腱様筋 | ハムストリングの一つで、股関節の伸展、膝関節の屈曲・内旋を行う |
この脛骨にくっついている様子が、ガチョウ(鵞鳥)の足に似ているので、鵞足と呼ばれる様になりました。
この場所は3つの筋肉がまとまってくっついているので、負荷が集中します。
膝を曲げたり伸ばしたり、捻ったりする動きを激しく行うと、炎症が起きて痛みを感じる様になります。
これが鵞足炎と言われるケガです。
鵞足炎になる原因はどんなこと?鵞足炎にならないためにできることは?
鵞足炎になる主な原因は、以下の様に考えられています。
- 運動不足解消のために、急に運動を始める
- 不適切なフォーム
- 準備運動やストレッチの不足
- 体が硬い
- サイズや形があっていないシューズで運動
どうでしょう?
鵞足炎がランニング初心者が引き起こす代表的なケガである理由が分かりますよね。
運動不足を解消しようと、適当にスニーカーを履いて、準備運動やストレッチもなく、いきなり我流のフォームで走り出す・・・
これは私がランニングを始めた当初の様子です。おかげさまで私には整形外科を受診し、鵞足炎と診断された過去があります。
リハビリをし一時的に良くなりましたが、たまに再発してしまいます。
鵞足炎にならないためには、日頃からの十分なストレッチが有効です。
私が行っている方法は、
- あぐらをかいた状態から、片方の足を伸ばす
- あぐらをかいている方の足の先を、伸ばしている方の足の膝下に入れる
- その状態で伸ばしている足の指を両手で掴むために、腰を意識しながら上半身をゆっくり倒していき、30秒キープする。この時猫背になってしまわない様にする
- 反対の足も同様におこなう
こうすると、太ももの後ろが伸ばされている感覚がわかります。無理のない範囲で行ってください。
もし鵞足炎になってしまったら
急な痛みがある時は、まずは痛みがある部分をしっかりと冷やします。氷嚢などでのアイシングが効果的です。
そしてしっかりと運動を休むこと。
せっかく健康維持のためにランニングを始めても、ケガをしたり、ケガをひどくしては意味がありません。
しっかり休んで、痛みが取れたら軽くウォーキングから始めるなど、再発防止に努めてください。
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