最近まとめてアドラー心理学について、私が考えるポイントをお伝えしています。
前回のBlogでは、私たちは客観的な世界を見ているのではなく、個人が意味付けをした主観的な世界を見ていることをシェアしました。
世界的な名著「7つの習慣」では、色眼鏡(意味づけ)をかけて世界を見ていると言っています。
過去に起きた事柄について、いい意味づけをするのか、それとも悪い意味づけをするのかによって、現在に影響を及ぼすことがあります。
アドラーは現在の状況や未来について考えるときに、原因論と目的論という考え方を示しています。
アドラー心理学でいう原因論とは
アドラー心理学では、あることが原因で現在の状況を引き起こしているという考え方を、「原因論」と言います。
いま出世できていないのは、部長に嫌われたからだ
というように、現在Aという状況なのは、過去にBということがあったからだとして、過去にその原因を求める考え方です。
過去に原因を求めることは、一見当たり前のように思えます。
しかし、
過去にBという事実があったので、現状Aという状況になっている
という原因論で考えると、過去のBという事実を変えることができないので、現状のAは変えることができなくなります。
原因論で考えると、現状は動かしようのない決定事項となってしまいます。
原因論で物事を考えると、過去の出来事が自分の人生を決定していると考えてしまう傾向になりがちです。
アドラー心理学でいう目的論とは
アドラーは原因論を否定し、目的論を提唱します。
アドラー心理学では、人の行動は「目的」ありきで「原因」は後づけだと考えます。
例えば、言うことを聞かない子供を叱ると言う行動ですが、
「言うことを聞かない(原因)」ので、「叱る(行動)」
と普通考えます。
しかしアドラー心理学では、
「叱る(行動)」ために、「言うことを聞かないから(原因)」という原因を後づけしたと考えます。
本当は、
「叱る(行動)」ことで「力で子供を服従させる」
ことが目的だったのかもしれません。
アドラー心理学では、過去に原因を求めて現状を膠着状態に陥らせる「原因論」を否定して、人間の行動の源にある目的に焦点を当てて、人生を変えていこうという「目的論」を推奨しています。
現状を変えたいと思えば、「原因」ではなく「目的」に目を向けるべきだということです。
「目的論」とは自分がどうしたいか、自分がどうありたいかという「目的」こそが、自分の行動を変え、未来を変えるという考え方です。
私は「目的論」で自分の人生を変えていきたいと思います。
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