先日、図書館の本棚を眺めていて、つい気になって手に取った本。
アドラーの教え。
アルフレッド・アドラーという名前を聞いたことがありますか?
ちょっと前に本屋さんの話題の書籍のコーナーや自己啓発コーナに平積みされていた本、
「嫌われる勇気」
の著作の元になった心理学者です。
アドラーは1870年、オーストリアに生まれました。
内科医としてキャリアをスタートさせましたが、徐々に精神医学に興味を持つようになり、「個人心理学」と呼ばれる、これまでの心理学の常識を超えた思想を広めた人物です。
アドラー心理学とは
アドラー自身が「個人心理学」という名称をつけたこの思想のことを、日本では一般的に「アドラー心理学」と呼びます。
一般的なイメージとしての心理学は、例えば
「赤が好きな人は攻撃的である」
のように、個人をあるタイプに分類するために用いられると思われています。
しかし、アドラー自身が「個人心理学」という名称を選んだ理由は、
個人(Individual)という言葉は
in(否定)+dividual(分割する)
からなっており、分割することができないという意味があるように、個人をタイプ別に分けることを拒んだからです。
アドラーが提唱する「個人心理学」は、「実践のための心理学」とも呼ばれ、
- 他らぬこの私がどういうふうに人生を生きていくか
- 人はどう生きれば幸福になれるのか
を追求する、いわば哲学的な要素も含んだ心理学(=思想)です。
このことが、近年の日本でアドラー心理学がブームになっている要因で、多くの人がアドラー心理学に
「幸せになるための道しるべ」
としての役割を期待しているのかもしれません。
これから何回かに分けて、アドラー心理学の特徴的な考え方をお伝えしていきたいと思います。
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