劣等感と聞いて、どんな印象を受けますか?
実際に辞書を引いても
劣等感
自分が他人より劣っているという感情
sakura-paris.org 広辞苑
とあります。
劣等感は、自分と他者との比較において生じる感情と理解されています。
しかし、アドラー心理学では劣等感を違う意味として定義しています。
アドラー心理学で定義される劣等感とは
アドラー心理学で定義される劣等感について説明する前に、大切な人間の欲求についてお伝えします。
人間には誰しも、今よりも優れた自分になりたいという欲求があります。
これをアドラー心理学では「優越性の追求」と呼び、人間の普遍的な欲求の一つだとしています。
今より優れた存在になりたいので、本を読んだり、運動をしたり、勉強したり、皆さん日々努力をするのです。
この「優越性の追求」と対極にあるのが「劣等感」です。
劣等感とは、一般に自分と他者との比較において生じる「劣っている」という感情ですが、アドラー心理学では
「理想の自分と現実の自分とのギャップ」
と、捉えています。
つまり他者との比較ではなく、あくまでも自分の中の問題として捉え、今より優れた状態の自分との間のギャップ(まだまだ劣っているという感覚)のことを劣等感と呼びました。
アドラー心理学でいう健全な「劣等感」、つまり理想とのギャップにより生じる劣等感は、
「人生に立ち向かう力を与える」
とまで、アドラーは言います。
では、私たちが普段使っている意味(辞書の意味)での劣等感、
つまり自分と他者との比較から生まれる劣等感のことを、アドラー心理学ではどう呼ぶのでしょう。
- どうせ私には無理だ
- 無力感を感じる
こういう感情をアドラー心理学では
「劣等コンプレックス」
と呼びます。
この劣等コンプレックスについては、次のBlogで詳しくお伝えします。
コメント